ところがこの絵本が、文字通り古典として百年間も読みつがれ、
イギリス以外の多くの国々でも翻訳出版され、わが国においても邦訳が出版されて以来、
すでに三十年間も読み続けられています。
それほどに子どもにも大人にも魅力のある絵本です。
作者のビアトリクス・ポター(一八六六-一九四三年)が、
知り合いの人の息子の病気見舞いに、
小さないたずらうさぎの物語を絵入りの手紙として送ったのが、
この絵本ができるきっかけとなりました。
後にこの絵手紙を眼にした編集者のすすめで、
ポターは改めて水彩画の挿絵を添えて小型の絵本にし、
『ピーターラビットのおはなし』として一九〇二年に出版しました。